こんにちは!
いやー、日本の夏はこたえますねー、暑過ぎる!
でも、そんな酷暑の中、私どものポップアップ・ストア@東京自由が丘に足を運んでくださった皆様、本当にありがとうございました!
私自身、お店に立つというのは、大学生の時に学園祭の出店で店に立って以来、20年ぶり。
でも、楽しかった!素敵なお客様と直接触れ合え、嬉しかった!ご購入いただいたお客様に、後日お子様がその服を着ている可愛い写真を見せてもらい、更に嬉しかった!まるで自分の子供のことのように、喜んでしまいました。
本当にありがとうございました。🙇♀️
今回は何を書こうかと思ったのですが、実は前回のブログ「すべらない話」、これの閲覧数が今までよりかなり多かったのです。つまり「すべらない話」と認定いただいたということで、宜しいでしょうか?
鉄は熱いうちに打て!
ということで、今回はすべらない話2を書いていきたいと思います。
今回も勘違いによる恥ずかしい話
皆さんもこんな経験はないだろうか?
顔が見えない時のコミュニケーション、そう、つまり電話で相手の顔が見えない時の対話に苦労したことはないだろうか?
私はしょっちゅうだ。
対面であれば、なんとく向こうの表情からわかることもあるし、こちらもノリで伝えたいことを伝えたりもできる。でも電話は。。。
難しい。特に外国語では。
この話も2010年に遡る。
ニューヨークの滞在も1年以上過ぎ、仕事のペースはわかってきた。すこ〜しだけ余裕ができて、楽しくなった時、逆に少しを寂しさを感じ始めた。異国の地で29歳で一人身。。。
人肌恋しい。出会いを探していた29歳。
あの日、そう、あれは天気の良い、春の日?いや、秋の日だったかもしれない。
セントラルパーク近くのお客様(金融機関)を訪問し、終了後、そのままタクシーを拾い、五番街を下ってダウンタウンにあるオフィスに向けて走り始めた時だった。
タクシーに乗るとすぐ、急に携帯電話が鳴った。
あれ?でも自分のものじゃない。
よく見てみると、座席に一つの携帯電話が置き去りにされていた。
反射的にその携帯電話を取って、電話に出た。
美しい女性の声だった。
これは!と直感的に思い、とりあえずタクシーを降りた。
かなり訛った英語だった。タクシーに携帯を忘れて困っているという。
届けたあげたいと思ったし、直感的にこれは運命だと思った!
一人でずっと寂しかったし、訛った英語の人がちょうどいいとさえ思った。生粋のニューヨーカーだと気後れしてしまう。
早速、「どこにいるか?」と聞くと、そう遠くないミッドタウンのホテルにいるという。「今行くから待ってて」と言い電話を切り、私は小走りで、そこに向かった。
頭の中にはホイットニィ・ヒューストンのあの曲が流れていた。
よくあるレンタル・ビデオ屋さんで同じビデオを同じタイミングで取ってしまい恋が始まる、そんな感じだ!私はそう考えていた。
走りながら、色々なストーリーを想像する。きっと相手はキャメロン・ディアス似だ。これをきっかけに付き合うことになるはずだ。
多分10分くらいでホテルに到着したと思う。
その時の走りっぷりはまるでシドニー五輪の高橋尚子選手だ。
到着直前の曲がり角、まるでQちゃんのように心のサングラスを外した。これで良く見えるはずだ。
そして、声しか聞いたことのない、まだ見ぬキャメロンをロビーで探した。
キョロキョロと。まるでパスコースを探す試合中のアンドレス・イニエスタのように。(例え分かりにくい!)
何人か女性はいるのだが、どの人も違いそうだ、携帯を無くした悲壮感がない。
キャメロンはどこだ?
すると携帯が再度鳴った。
「どこですか?」と聞かれ、私は「もうロビーにいる」と言った。
すると、一人の少年が近づいてきたのだ。。。。
なんだ、なんだ、と思っていたら、少年が「ありがとう」と言ってくる。
私はまだ事態が飲み込めない。
そう!携帯を忘れて困っていたのは、まだ声変わりもしてない少年だったのだ。。。
おそらくまだ12歳くらいだっただろう。。。
Where is my Cameron? そう、心の中で叫んだ。
「この携帯を探しているのは君かい?」
とりあえず気を取り直して、その少年に声をかけた。
少年はほっとし、とても嬉しいそうだった。アルゼンチンから旅行で来ていたが、携帯をタクシーに忘れ困っていたと。
私は、「良かったね」と言いつつ、完全に予想が裏切られ、呆然としてしまった。
気を取り直し、私は会社に戻らないといけないと思い、「I have to run」と言って、帰ろうとしたら、少年が20ドル札を手渡そうとしてきた。
社会人2年目の時、ケチ四天王のうち一人(過去のブログ「スペインの好きなところTop5完結編」参照)に選ばれた私だが、
「いやいや、もらえないよ」と強がった。
本当は欲しかった20ドル?ただ、ウォール・ストリートで働く人間が12歳からお金取ったら、それはカツアゲだ。
少年も気まずそうに無口になってしまったので、私も何か話さなきゃと思い
「アルゼンチンといえばメッシだね。メッシすごいよね?」
当時からFCバルセロナを応援していた私は、アルゼンチン人ならこの話題は鉄板だ!と得意げに話を持ちかけた。
そしたら「メッシはあんま好きじゃないんだ」という予想外の答えが。。。
当時は確かにメッシはクラブだけで活躍して、代表チームでは本気を出さない、と言われ、アルゼンチン国民には目の敵にされていた時期だったのだ。
浅はかだった。
余計気まずくなったので、「じゃーもう行くね」と言った。
が、少年も引き下がらない。
「You are a nice person」と言って、どうしてもお金を渡そうとしてくる。
いや、ナイス・パーソンどころか、本当は下心丸出しで、あなたをキャメロン・ディアスだと思ってたんだよ、とは言えない。
ましてや純粋な少年に。
「お金が欲しくてここに来たんじゃなくて、単純に困っている君を助けたかったんだ。残りの旅行楽しんで!」
と言い、その場を去った。
そして言った。
アバよ!
まるで柳沢慎吾のように。最後ぐらいカッコつけさせてくれ。
幻のキャメロンに。。。
そして再度オフィスへの帰路に着いた。
頭の中に流れていたホイットニーは、いつしか谷村新司のあの名曲、昴に変わっていた。
やはり電話での会話は難しい。。。
相手の顔が見えないから、勘違いしてしまうこともある。
Don Jonne事件(前回の「すべらない話」参照)に続く勘違い、またやってしまった。
そんな時も大西ライオンが呼びかける。
心配ないさ〜
腹いせに髪型だけキャメロンにした当時の私
夫